翡翠の意味は?

翡翠の意味は「長寿、健康、徳」とされており、日本では5月の誕生石にエメラルドと翡翠が数えられています。翡翠とはひすい輝石が集まってできた石であると言う定義がされています。翡翠は不思議な魅力に包まれています。翡翠(ひすい)または翡翠はパワーストーンとも言われます。ヒスイは、中国など東洋では古くから人気が高い宝石で古くは玉(ぎょく)と呼ばれて高価なものでした。その神秘さが古くより風水にも用いられてきたのでしょう。従来から翡翠と言われてきたものは、二つの種類に分けられます。一つが硬玉(Jadeite、ジェダイト)と呼ばれます。もう一つが軟玉(Nephrite、ネフライト)に区別され、硬玉が宝石の翡翠(ヒスイ)として流通しているものです。硬玉は本翡翠(ジェダイト)とも呼ばれます。産出量が極めて少ないため高価で取引されています。翡翠は化学組成の違いから硬玉(ヒスイ輝石)と軟玉(ネフライト)に分かれて、同じように翡翠と呼ばれても両者はまったく別の鉱物です。科学的な分析が出来なかった昔は見た目が同じなのでどちらも区別がつかなかったのでしょう。主な生産国はミャンマーです。

シルクロードは翡翠ロードでもありました。

翡翠は古代中国では最も高価なものとされてきました。漢の王朝から清の王朝まで翡翠は各王朝の皇帝の身辺を飾り、工芸品としてもたくさんの名品が台北故宮博物院にも陳列されています。中でも有名な白菜の彫刻は硬玉製のものですが、清王朝の西太后が翡翠をこよなく愛したことは有名です。当時の中国王朝は翡翠を求めて遠く西方へと出かけました。中国の新疆ウイグル自治区のホータン地方は、翡翠の中でも特に美しい翡翠が産出しました。翡翠は古代において西域諸国と中国との間の重要な交易商品となりました。シルクロードは古代中国から見たら翡翠ロードなわけです。現在、中国で安く売られている翡翠はほとんどが軟玉です。ただし白く透明感のある最上質のものは羊脂玉と呼ばれ、今でも中国では硬玉よりも価値が高いとされます。昔から白の玉が中国で好まれたその嗜好は、簡単には変わらないのですね。上品は気品に包まれた白い玉は、軟玉といえども中国人だけでなく、世界中で好まれています。

翡翠とはカワセミのこと?

もともと「翡翠」とはカワセミのことで、羽根の色にちなんで呼ばれるようになったそうです。たくさんいる野鳥の中で、「飛ぶ宝石」とまで形容される美しい鳥がカワセミ=翡翠、その仲間は、ヤマセミやアカショウビンも含め、世界中に100種ほど棲息しています。
確かに翡翠とカワセミの羽の色はよく似ています。昔の人はうまい表現を残してくれました。日本の硬玉の主な産地は、新潟県糸魚川市姫川流域が有名です。糸魚川のヒスイは品質のよさでは世界でもトップクラスのようです。糸魚川の翡翠はおよそ5億年前にできたということです。5億年の古代より、翡翠はその神秘の光沢をじっと包んで、静かに玉として宝石として磨かれる日を待っていてくれたのです。古代中国の人が黄金よりも高価な値打ちをこの翡翠に見出したその審美眼に敬服します。

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